【17-10:台湾-06】斗六と彰化、台湾の地方都市を訪れる
北上開始、斗六へ:台南駅 ⇒ [ 台鉄縦貫線(南線):自強172次 ] ⇒ 斗六駅
台南を後にした我々が次に向かうのは、雲林縣の中心都市である斗六。斗六駅近くにある阿國獅魷魚羹というイカのスープの店は、斗六で最も有名といっても過言ではないほど評判の高い店であり、友人のたっての希望で、ここを訪れることにしました。
斗六駅。私鉄の郊外の駅にありそうな感じがしません?
斗六駅から目的の店までの道のりにもいい雰囲気の町並みが広がっており、思わずパチり。
各々の街が似ているようで違う表情を持っている。これも台湾の魅力。
そして辿り着いた阿國獅魷魚羹。しかし有名店のお昼時とあって店内は大混雑。特に列に並ぶとかそういった制度はなく、空いた席に座ったもん勝ちというルールの下では、座席の確保に凄まじい力を見せる現地の人々相手に、我々はなす術もありません…。
そこで友人が考えたのが、食べたいものをテイクアウトしてそこら辺で食べるという方法。確かにこの店は、テイクアウトもやっており、それなら問題なく注文できそうでした。
実際、少し意思疎通が不十分な面はありましたが、最終的に我々はイカのスープを手にすることができました。
阿國獅魷魚羹。黄色い看板が目を引く。
ただ、手に入れたイカのスープには大きな問題があったのです。
なんと、スープはダイレクトでビニール袋に入れられていました。一応、使い捨ての容器も用意されていましたが、サイズが小さく、ビニール袋いっぱいに入れられたスープを受け入れられるとは思えない頼りないものでした。
友人は、何とか無理をして食べていましたが、ヘタレな私は食べることを断念せざるを得ませんでした…。
結局街中を歩いただけで、次の街へと向かいます。
指定券取れず…各駅停車で彰化へ:斗六駅 ⇒ [ 台鉄縦貫線(南線):区間車 ] ⇒ 彰化駅
次の目的地は、彰化。彰化は台中の少し南にある街になります。特急(自強号)を利用しようとしたのですが、窓口の解答は満席。斗六から彰化の間は普通電車でも50分程度とそれほど遠くないということで、この旅初めての区間車(普通電車)利用となりました。
彰化で訪れたのは、扇形車庫。日本では、京都の梅小路が有名ですが、台湾では、ここ彰化に今でも現役の扇形車庫が存在しています。太っ腹というべきか、安全管理が適当と言うべきかはわかりませんが、現在も稼働している車庫を自由に見学することができます。入場の手続きも、紙に名前を書くだけと非常に簡単でした。
彰化機関庫入口。入場無料の太っ腹っぷり。
中に入ると、蒸気機関車や電気機関車がたくさん!中央には転車台もあり、思わず写真を撮りまくりました(笑)。
入るといきなり電気機関車がお出迎え。
扇形車庫遠景。蒸気機関車も眠っている。
展望台からは台鉄の線路も見える。自強号がそばを通過していく。
こちらは普悠瑪(プユマ)号。新型の特急電車は子供にも大人気。
電気機関車と普悠瑪号を絡めて1枚。
現役の転車台。運が良ければ実際に回転するところを見ることができるとか。
こういうメカニカルなものって男心をくすぐりません?
その後、彰化駅へと戻り、葱油餅を食した後、この日の宿泊地である台中駅へと向かいました。
葱油餅。お好み焼きとホットサンドの中間のような存在。
宿泊地、台中へ:彰化駅 ⇒ [ 台鉄台中線(海線):区間快車 ] ⇒ 台中駅
彰化から台中はそれほど距離がなく、20分程度で到着しました。
台中駅では、旧駅舎をパチり。
東京駅にどこか似た雰囲気を漂わせるこの駅舎は、日本統治時代に作られたもので、東京駅を手がけた辰野金吾の流れを汲む設計となっているそうです。
台中駅旧駅舎。現在絶賛新駅舎の建設中だが、完成後も旧駅舎は保存されるとのことで一安心。
台中駅からホテルまでは距離があるため、またまたレンタサイクルで向かいました。この頃になると、いい加減台湾の運転の荒さにも慣れ、普通に車道を走ることができました。
台中のホテルに到着し、シャワーと休憩をした後、晩御飯を食べにいこうということになりました。この日の晩御飯の筆頭候補として考えていたのが、かの有名な鼎泰豐。ここの小籠包を一度食べてみたいと以前から思っていたのです。
が・・・
鼎泰豐のアプリで確認すると待ち時間は90分。ディズニーランドかよ!とツッコミたくなる待ち時間です。この時点で時刻は19時を回っており、仮に90分並んだとしても食事に費やせる時間は30分もありません。泣く泣く我々は鼎泰豐をあきらめ他の店のリサーチを始めるのでした。
リサーチした中で良さそうに感じたのが、沁園春というお店。ここも小籠包が有名だそうで、かの有名な蒋介石も通った上海料理の名店だとか。鼎泰豐の件で頭の中が小籠包で一杯であった私の独断と偏見に基づき、この店に行くことにしました。
店には少しばかりの行列がありましたが、店員さんに声を掛けると、ちょっと待てばすぐに案内できるとのこと。待っている方々はテイクアウトだったようです。
ほどなくして店内に案内されました。重厚な看板が期待を高めてくれます。
沁園春。店の中には日本人もチラホラ。
小籠包、蟹小籠包、青菜炒めなどを注文し、待つことしばし。小籠包がやってきました。
肝心の味はというと、それはもう満足なものでした。日本人が台湾で期待する小籠包。ジューシーで皮を破った瞬間に肉のうまみが溶け込んだスープが溢れ出してくるあの感じ。最高でした。
他のメニューもレベルが高く、幸せな気持ちになることができました。
沁園春の小籠包。薄皮で、噛むとスープが溢れ出る。
青菜炒め。ちゃんと野菜も食べてますよアピール。
醉雞。文字通りというか、鶏を紹興酒で煮込んだもの。要は酒の肴。
酸辣湯。汁物が欲しくなったらコレ。
忘れちゃいけない台湾ビール。2つで良いのか?って確認されたけど、良いに決まっている。1本を2人でシェアなんてとんでもない。
ということで、大いに満足してこの日はホテルへと帰ります。
ホテルに帰る途中で、50嵐というドリンクショップで、タピオカミルクティーを買いました。
50嵐のタピオカミルクティー。この旅ですっかりお気に入りに。