また旅。

旅の記憶の物置小屋

【17-12:北信越・東北-03】空かない、座席【新潟→山形】

12月30日(土)前半 新潟→山形

旅行2日目。この日の前半は、山形鉄道長井駅に設置してある鉄道むすめ「鮎貝りんご」スタンプを押印すべく、山形方面へと向かう。米坂線で新潟と山形の県境を越え、今泉へ。そこから山形鉄道に乗車し、最終的には県都山形を目指していく。


行程

Section 列車 発駅 発時刻 着駅 着時刻
2-1 快速べにばな 米沢行 新潟 8:43 今泉 11:00
2-2 普通 赤湯行 今泉 11:09 赤湯 11:29
2-3 普通 米沢行 赤湯 11:38 米沢 11:55
2-4 普通 坂町行 米沢 12:16 今泉 12:46
2-5 普通 荒砥行 今泉 12:49 長井 12:58
2-6 普通 荒砥行 長井 14:06 荒砥 14:26
2-7 普通 赤湯行 荒砥 14:32 赤湯 15:23
2-8 普通 山形行 赤湯 15:47 山形 16:17

Section2-1:直通列車は大混雑

白新線羽越本線米坂線 快速べにばな 米沢行:新潟 8:43→今泉 11:00

12月30日、この日はまず、新潟県から山形県へと移動する。青春18きっぷを利用し、新潟県から山形県に入るには、羽越線を北上し、米坂線陸羽西線で東へ向かうのが一般的と思われる。今回は山形鉄道が目当てということもあり、山形鉄道へのアクセスが良い、米坂線で向かおうと思う。

まず乗車するのは快速べにばな。この列車は坂町まで白新線羽越線と走り、坂町からは米坂線に直通して米沢へ向かうというもので、今日の行程にぴったりの列車と言える。発車時刻も8:43と朝の非常によい時間に出発できる、この日の1番列車として文句のつけようのない列車だ。

コンフォートホテルの朝飯は非常にクオリティが高く、たくさん食べていたらいい時間になってしまった。結局新潟駅に着いたのは8:30過ぎ。改札で18きっぷに日付を入れてもらい乗り場へ向かう。

列車はキハ110+キハE120の2連。既にめぼしい座席は埋まっており、ボックスの最後の1席など、条件の悪い座席しか空いていなかった。それならばと、よい座席が空くまでは立って行くことにする。この列車は白新線羽越線の地域輸送も兼ねているため、豊栄や新発田といった駅で少なからず下車があり、坂町までには座れるだろうと考えてのことだ。

新潟駅にて、快速べにばな 快速べにばな。のんびり朝飯を食べていたせいで座れなかった。

車内に入り、最後尾の壁際に立ちながら発車を待つ。その間にも、まだまだ客は増え、全ての座席が埋まってしまった。通路にも立ち客が出るほどの混雑で新潟を発車。

途中、豊栄、新発田、中条と新潟県内では主要駅と言っても差し支えないクラスの駅に停車していくが、誰も席を立つ気配はない。それどころか、少し乗客が増えている。これはやってしまったかなと思いながら坂町に到着。ここでも客の入れ替わりはほとんどなかった。

新潟から立ちっぱなしで2時間が過ぎ、小国を過ぎてもほとんどの座席は埋まったまま。本当はこのまま米沢まで乗るつもりだったが、自分の腰に限界を感じ今泉で下車。山形鉄道で赤湯に向かうことにする。


Section2-2:山形鉄道に退避

山形鉄道フラワー長井線 普通 赤湯行:今泉 11:09→赤湯 11:29

今泉駅跨線橋を渡って、山形鉄道の乗り場へ向かう。跨線橋の階段を上がろうとしたときに、駅員に呼び止められ、JR区間のきっぷを確認された。山形鉄道への乗り換え客から運賃を取りっぱぐれないようにするためだろうか。

接続する赤湯行は既に入線していた。発車まではまだしばらく時間があったので運転士から1日乗車券を購入。1000円也。

山形鉄道は全編成がYR-880形で統一されている。

今泉駅 乗り換え案内 レトロ感満載の今泉駅乗り換え案内版。

ほどなくして発車。こちらは地元民といった感じの人しか乗っておらず、空きボックスも多数。やっぱこういった車内の方が旅情があって好きだなぁ。

とはいえ、今泉から赤湯まではたったの20分。新潟〜今泉は非常に長く感じたが(実際の距離も長いが…)、こちらは一瞬といった感じだった。


Section2-3:少しだけ南下

山形線 普通 米沢行:赤湯 11:38→米沢 11:55

到着した赤湯駅跨線橋には東北地方の「鉄道むすめ」のパネルが。こういうのに目がない私。人がいなくなったタイミングを見計らって写真に収める。

鉄道むすめパネルその1 (左から)清水なぎさ、平賀ひろこ、芦野かな。

鉄道むすめパネルその2 (左から)七戸ちびき、八戸ときえ。

鉄道むすめパネルその3。 (左から)釜石まな、久慈ありす

鉄道むすめパネルその4 (左から)鮎貝りんご、杜みなせ。

赤湯駅で降り立つのは初めてだったが、非常にきれいで開放感のある駅舎で好印象。待合室も広く、トイレがきれいなのがありがたい。

米沢行の到着に合わせ、ホームに出る。定刻通りに列車はやってきた。701系の2連。車内は程々に空席があり、シート端に着席できた。米沢までは3駅で15分ほど、先ほどに続いてすぐに到着した。

米沢駅にて、701系 この雪の中でも定時運転。ご苦労様です。


Section2-4:乗り残しの区間

米坂線 普通 坂町行:米沢 12:16→今泉 12:46

米沢からは再び米坂線で今泉へ向かう。こうしないと、米沢〜今泉が未乗のまま残ってしまうため仕方ない。

狭軌米坂線は、標準軌奥羽本線からは隔離されたような場所にホームがあり、少し歩かされる。すでに坂町行は入線していた。発車の15分前の時点で空きボックスは無し。さすがにロングシート部はまだ空ったため、そこに着席した。

米沢駅にて、米坂線キハ110系 今度の米坂線はキハ110系の2連。

その後も続々と客が増え(山形新幹線からの乗り換え客か?)私の横と向かいにも子連れの家族が座った。

この2組の家族、どちらも米沢駅で購入したのだろう、駅弁を食べ始めた。米沢駅といえば牛肉の駅弁だ。時刻も12時を過ぎ、空腹を感じ始めていた私は、心の中で

リアル飯テロはやめてくれー

と叫んでいた。

長井に着いたら何か食べようと固く決意し、再び今泉で下車。今度は言われる前に駅員に18きっぷを提示した。


Section2-5:スタンプを押しに

山形鉄道フラワー長井線 普通 荒砥行:今泉 12:49→長井 12:58

今泉では、すぐの乗り換えで山形鉄道の荒砥行に乗車。地元のおばあさんに「電車きた?」と訊かれたので、「今来ましたよ」と返す。すると今度は「荒砥行き?」と訊いてくる。私も「荒砥行き!」と返す。

ワンマンなので後ろのドアから乗車。おばあさんも私に続いて乗車してきた。今回もボックスに空席はなかったが、長井までは10分とかからないのでまあどうでもいい。ロングシート部に腰掛け、景色を眺めているとすぐに長井に到着した。

長井駅ホーム 雪深い長井駅のホーム。


Section2-5-1:長井でのミッション

長井では、鉄道むすめスタンプラリーの「鮎貝りんご」のスタンプを押印。同じ目的で下車した人はおらず、ゆっくりと落ち着いてスタンプを押すことができた。ここで、鮎貝りんごがデザインされたクリアファイルを2種購入。山形鉄道の売り上げに少しでも貢献しておく。

鮎貝りんごパネル 駅舎内では、「鮎貝りんご」パネルがお出迎え。

次の列車は約1時間後。ここで昼飯としたいところだ。とりあえず、駅を出て駅前の通りを歩き始めた。

長井駅舎 長井駅の駅舎。市の代表駅として風格を感じる。

歩き出したはいいが、年末ということもあり、店が開いていない。こりゃ諦めて駅に戻るしかないか…と思いかけたところで目に飛び込んできたのが

ココス

の看板。まあ、時間もないしこの際いいやと思い入店。店内は予想外(失礼)に混雑しており驚愕。長井の人たちはココスの味が舌に合うのだろうか。とりあえずハンバーグのランチを注文。料理が来るのを待つ間も客は増え続け、入口に入店待ちができていた。

運ばれてきた料理は可もなく不可もなくといった感じ。ドリンクバーがついていたので、ジュースやらコーヒーやらを飲んで、発車の時間まで粘る。荒砥行の発車10分前に店を出て、発車5分前には駅に戻ることができた。


Section2-6:山形鉄道を完乗

山形鉄道フラワー長井線 普通 荒砥行:長井 14:06→荒砥 14:26

長井から再び荒砥行に乗車。長井〜荒砥間に乗車し、山形鉄道を完乗しようという算段である。

今度の列車の車内はオールロングシート。最後尾のシート端に腰掛け、後展望を楽しみながら過ごす。20分ほどの乗車で荒砥に到着。思っていたよりも近かった。

荒砥駅にて、YR-880形 終点の荒砥に到着。これで山形鉄道は完乗。


Section2-7:単純逆戻りも致し方無し

山形鉄道フラワー長井線 普通 赤湯行:荒砥 14:32→赤湯 15:23

荒砥からは、県都山形へと向かう。地図上で荒砥〜山形の位置関係を確認すると、鉄道で赤湯を経由して行くのは非常に遠回りであることがわかる。

きっとバスがあるのだろうと思い調べてみると、確かに長井〜荒砥〜山形という系統が存在した。しかし、今は年末、休日ダイヤでの運行である。平日だとそれなりに便数があるようなのだが、休日は激減し、1日4本運行しない模様。至近のバスでも荒砥駅で2時間待ちぼうけとなってしまう。これなら、不本意だが赤湯まで戻って、山形線で向かった方がよい(バス代もかからないし)と考え、折り返しの赤湯行に乗車した。

先ほどまで乗ってきた区間であったので、PCを開き、旅行記を書き進めていた。

終点の赤湯には定刻通りに到着。これだけ乗れば、山形鉄道の1日乗車券の元は完全に取れたと思われる。


Section2-8:県都山形へ

山形線 普通 山形行:赤湯 15:47→山形 16:17

赤湯では20分以上の待ち時間がある。とはいえ何をするでもないので、先ほどのきれいな待合室で適当に過ごしていた。横にあるお土産売り場で売られていた玉こんにゃくに少し惹かれたが、次の列車は701系ロングシートだと思われたのでパス。さすがにロングシートで飲み食いするのは気が引ける。

山形行は約4分遅れて到着。まあ、この季節の雪国なら4分くらいは仕方のないことだろう。車両は701系かと思われたが、やってきたのは719系の4連。これなら玉こんにゃくを買っておけばよかったと少し後悔しつつ乗車。さすがに車内は空いていて、進行方向向きの2人掛けシートに難なく座ることができた。

この区間では長めの4連ということもあり、車内は落ち着いたまま進む。茂吉記念館前で大学生らしき人たちがたくさん乗ってきたが、何か試験でもあったのだろうか…?

赤湯到着時の遅れを引きずったまま山形に到着。新庄行の普通列車が接続待ちをしているので、乗り換えの人は急ぐようにと放送があった。私は、30分以上乗り換え時間があるので、のんびりと下車。改札へと向かった。

山形駅にて、719系 この区間は719ならアタリ、701ならハズレといった印象。

山形駅コンコース 山形駅もしばらく来ないうちに奇麗になっていた。

ここからは、仙山線に乗車し、杜の都仙台へ移動する。

(2日目後編へ続く)