また旅。

旅の記憶の物置小屋

【17-12:北信越・東北-05】北北東に進路を取って【仙台→宮古】

12月31日(日)前半 仙台→宮古

旅行3日目。2017年最終日となるこの日が旅行最終日となる。この日は仙台を発ち、一路北へ。まずはIGRいわて銀河鉄道盛岡駅に設置してある「小鳥谷スピカ」のスタンプを押しに行く。


行程

Section 列車 発駅 発時刻 着駅 着時刻
3-1 普通 一ノ関行 仙台 6:00 一ノ関 7:32
3-2 普通 盛岡行 一ノ関 7:50 盛岡 9:18
3-3 快速ふるさと宮古 宮古 盛岡 10:03 宮古 12:21

Section3-1:始発で北上開始

東北本線 普通 一ノ関行:仙台 6:00→一ノ関 7:32

朝5:00、ホテルのモーニングコール(とはいっても電話が鳴るだけ)で叩き起こされる。二度寝したい気持ちを抑えつつシャワーを浴びて出発。5:45には駅に着いていたと思う。改札で18きっぷの3回目に日付をもらい入場。東北本線の下り始発の一ノ関行が発車する1番線へと向かった。

東北本線の仙台駅からの始発列車はあまり早いとは言えず、上りが5:47の仙台空港行、下りがこれから乗車する6:00の一ノ関行となっている。このあたりは、都心と地方都市の差といえるかもしれない。

ホームには朝帰りや旅行、帰省といった感じの様々な様相の人たちが列車を待っていた。各ドア口に5~6人程度といったところだから、4両×3ドア×5~6人で、合計60~72人程度が待っていたと思われる。私も一番人の少ない列を探し、整列。朝6時前のホームは非常に寒く、列車の到着が待ち遠しい。

しばらくすると、一ノ関方からE721系両の回送が到着。折り返し一ノ関行となった。各乗車口から一斉に客が車内へなだれ込む。前の方に並んでいた人がロングシート部に座ってくれたおかげで、私の並んだ位置でもクロスシートの進行方向窓側を確保できた。

6:00発車。離れたホームからは、上りの郡山行が同時に発車していった。

松島あたりまでは、仙台の都市圏内でそこそこ住宅も立ち並んでいたものの、その先はあたり一面の銀世界、見える景色はただただ真っ白。車内もほとんどの人が眠りに落ちており、非常にけだるい感じだ。私も早起きしたせいか、特に何もする気が起きず、ただぼんやりと景色を眺めていた。

一ノ関駅にて、E721系 乗車してきた一ノ関行は、折り返し仙台行となった。


Section3-2:底冷えの列車に揺られて

東北本線 普通 盛岡行:一ノ関 7:50→盛岡 9:18

一ノ関では、18分の接続で7:50発の盛岡行に乗り換える。18分の接続というと一見良い接続に見えるが、実は7:30にも盛岡行が存在し、仙台からの列車が到着する2分前に出発してしまうため、それほど良い接続とは言えないのかもしれない。

次の盛岡行は跨線橋を渡り、2番線からの発車である。見たところまだ入線していないようだったので、トイレを済ませ、少し駅の構内を見ていると、なぜか大きなピカチュウが鎮座していた。「なぜここでピカチュウ?」と思い、調べてみると、大船渡線では現在「ポケモンウィズユートレイン(長い!)」という観光列車を走らせており、その始発駅がここ一ノ関ということらしい。写真で見る限り、ピカチュウだらけの列車のようだ。ぜひ一度実物を見てみたい、と思うのであった。

一ノ関駅にて、ピカチュウ ピカチュウの身長は0.4mなので、おそらく実物よりも大きい。

ピカチュウの写真を撮った後、2番ホームへと向かう。まだ列車は入線していないようだ。案内を見るに次の列車は2両とのこと。先頭の乗車口で列車を待つ。程なくやってきたのは701系の2連。まあこの区間701系以外はあり得ないので、予想はしていたが。

一ノ関駅にて、701系 一ノ関からは701系の旅。

列車は、7:50に定刻通り発車した。座席の埋まり方は4割程度といったところだろうか。水沢、北上、花巻と岩手県の主要(?)都市を経由し、こまめに各駅で客を拾いながら進んでいく。とはいえ各駅からの乗車は非常に少なく、車内は落ち着いた雰囲気。

それはそうと、この701系、暖房の効きが非常に悪く足元がとても寒い。駅に着くたびに冷気が車内に侵入し、せっかく暖まってもすぐにリセットされてしまう。

寒さに耐えながら、PCで旅行記を書き進めていたが、日詰と矢幅でまとまった乗車があり、車内は大勢の立ち客が出る混雑に。こうなると、立っている人が冷気をガードしてくれるため、一気に寒さが和らいだ。もっとも、矢幅から盛岡は10分少々の距離のため、すぐに盛岡に到着してしまったが…。


 Section3-3:盛況!?臨時快速に乗って

山田線 快速ふるさと宮古 宮古行:盛岡 10:03→宮古 12:21

盛岡駅到着後、まず向かったのはIGRいわて銀河鉄道の乗り場。ここで、鉄道むすめ「小鳥谷スピカ」のスタンプを押印する。自動券売機横に設置されたスタンプを押すのは、切符を買う人との距離が近く、少し恥ずかしいものがあった。

盛岡駅にて、「小鳥谷スピカ」スタンプ スタンプ設置場所は自動券売機のすぐ横。

スタンプ押印後は、残された時間で朝御飯を摂ることに。とはいえ、それほど時間があるわけではないので、駅構内のそば屋へ。盛岡名物であるじゃじゃ麺があったためこれに決定。少し時間がかかるとのことだったが、すぐに提供された。ラー油と酢をぶっかけて、肉味噌をうどんと絡ませると、非常にジャンキーな味で私好みであった。

盛岡駅にて、じゃじゃ麺 盛岡三大麺の1つ、じゃじゃ麺

さて、ここ盛岡からは、山田線に乗り換え、太平洋側の宮古を目指す行程となっている。本来であれば、山田線の次の列車は11:02発の快速であるが、年末年始のみ、これから乗車する臨時快速ふるさと宮古号が運転される。先ほど乗車してきた東北本線の盛岡到着時の接続案内ではこの10:03発の臨時快速は案内されず、定期列車である11:02の快速が案内されていたので、本当に運転されるのかと不安になったが、盛岡駅の発車案内を見るに、ちゃんと運転されるようだ。

この列車、3両のうち1両が指定席ということで、一応指定を抑えたのだが、抑えた時点で残席はたったの2席。窓側は残っておらず通路側のC席である。どうせなら車窓を楽しんでいきたいので、とりあえず自由席に並んでみることにする。1両目の自由席乗車口には10人程度が列を作っていたが、2両目は2人だけ。これなら余裕で座れるだろうということで、指定を放棄し、自由席で行くことにする。

しばらく待っていると、列車が入線。ジョイフルトレインKenji」が充当されるようだ。緑の塗装の時代に乗ったことはあるものの、青い塗装になってからはこれが初めての乗車だ。車内は、古いながらもリクライニングシートになっており、キハ110系よりは快適に宮古までの2時間強を過ごすことができそうだ。

盛岡駅にて、Kenjiの快速ふるさと宮古号 先頭の展望車は指定席。

車内は、窓側の席が8割程度埋まったという感じで発車。これなら指定は不要だったな…と少し後悔。この列車、「ふるさと宮古」という名前から察するに帰省客向けの列車だと思うのだが、車内は青春18きっぷの旅行車が多い印象。帰省の人は106急行という選択肢もあるしなあ…。

上米内までは盛岡の通勤通学圏だが、そこを過ぎると一気に秘境に。廃駅となってしまった浅岸・大志田の両駅を過ぎ、区界へ。ここからは国道106号線に沿って進んでいく。山田線は線形が悪く、列車は106号線を走る車にどんどん抜かれていく。この状況を見てしまうと、本数でも所要時間でも上回るバスに客が流れるのは当然だろう、と思う。

途中の茂市からは、以前には岩泉線という超ローカル路線が分岐していたが、残念ながら現在は廃止され、バス転換されてしまった。結局乗車することなく廃止されてしまったため、惜しいことをしたな、と思う。ただ、廃止が決まってから混雑した状態で乗りに行く気にはならないんだよな…。現在の三江線然り。

なんてことを考えていると、徐々に街並みが車窓に現れ、ほどなく宮古着。宮古駅のホームに降り立った客は意外に多かった。

(3日目後編に続く)