また旅。

旅の記憶の物置小屋

【18-02:東北・函館-03】寄り道しながら北海道へ【弘前→木古内】

2月11日(日)前半 弘前木古内

プロローグ

旅行2日目。旅も折り返しとなるこの日の最終目的地は函館である。

例によって、真っすぐには向かわず、いろいろと寄り道しつつ、ヘンテコなルートで北海道入りを目指す。

というわけで、旅は1日目の宿泊地、弘前からスタート。


行程

Section 列車 発駅 発時刻 着駅 着時刻
2-1 普通 黒石行 弘前 8:00 黒石 8:29
2-2 普通 弘前 黒石 8:50 弘前 9:19
2-3 普通 深浦行 弘前 9:39 五所川原 10:25
2-4 普通 津軽中里行 津軽五所川原 10:37 津軽中里 11:15
2-5 弘南バス 奥津軽いまべつ駅前行 中里駅 12:10 奥津軽いまべつ駅 13:10(12:55)
2-6 超特急はやぶさ13号 新函館北斗 奥津軽いまべつ 13:47 木古内 14:23

Section2-1:今日も弘南鉄道

弘南鉄道弘南線 普通 黒石行:弘前 8:00→黒石 8:29

今日の一番列車は、弘南鉄道弘南線。昨日の大鰐線と同じく、元東急の7000系だ。

弘前駅にて、弘南鉄道7000系① 昨日の大鰐線と同じく、元東急の7000系

弘前駅にて、弘南鉄道7000系② お顔を接写。

朝の下り列車ということで車内は空いていた。数少ない乗客も平川市の中心駅である平賀でほとんどが降りてしまい、車内はかなり寂しい状態。

車窓を見れば、田んぼに積もった雪で真っ白。電車に乗っていなければ、一瞬で遭難しそうである。

弘南鉄道弘南線、車窓 外は真っ白。

雪が舞う中だったが、これくらいの雪ではどうということはないようで、定刻通りに黒石に到着。

黒石駅舎 黒石駅。なかなか立派な駅舎。


Section2-2:弘前へとんぼ返り

弘南鉄道弘南線 普通 弘前行:黒石 8:50→弘前 9:19

黒石からは、弘前へとんぼ返りとなる。時間が合えば、奥羽本線川部駅行きのバスを利用してみようかと思ったのだが、1日5本の運転で、次の便まで3時間もの待ち時間が生じるため大人しく、弘南線弘前に戻る。

黒石駅にて、弘南鉄道7000系 帰りも、行きと同じ電車。

さすがに弘前に向かう列車とあって、先ほどとは打って変わって乗客は多い。平賀駅でかなりの乗車があり、なかなかの盛況ぶりで弘前に到着。


Section2-3:豪華列車を尻目に

五能線 普通 深浦行:弘前 9:39→五所川原 10:25

弘前到着後、トイレを済ませ、そそくさとJRの乗り場へ。1番線にはトランスイート四季島が停車していた。いつかは乗ってみたい…が、その日が来ることはないような気がする。

弘前駅にて、トランスイート四季島 いつかは乗りたい憧れの存在。

私は五能線普通列車五所川原まで、昨日もリゾートしらかみで乗車した区間だが、津軽鉄道に乗りに行くため、再び乗車する。キハ40系の2連でボックスは既に7割方が埋まっていた。

弘前駅にて、五能線キハ40系 私が乗るのはこっち。

私が乗車した後も、ぞくぞくと乗客が。見る限り、中国や韓国系の外国人観光客が多いようだ。北海道や京都ならまだしも、こんなところまで外国人観光客が大勢いるとは…すごいぞインバウンド。

車窓を見ながらぼーっとしつつ五所川原に到着。ちなみに車窓は真っ白で、しかも乗客が多いため、湿気で窓が曇り、はっきり言って何も見えない。ただただ白くて目に眩しいという感じだ。

五所川原に到着すると、ここで、乗客のほとんどが下車。全員津軽鉄道か!?と危惧したが、半数程度は出口、半数程度は津軽鉄道に乗り換えという感じのようだ。


Section2-4:私鉄最北の駅へ

津軽鉄道線 普通 津軽中里行:津軽五所川原 10:37→津軽中里 11:15

津軽鉄道のホームで、津軽中里行を待つ。今度の列車は単行のようで、線路上から係員さんが乗車位置を案内していた。

しばらくして入線。進行方向窓側を確保できた。ただ、やはり乗客は多いようで、後から私のボックスにも中国人と思われる夫婦がやってきた。

津軽五所川原駅にて、津軽21形気動車 津軽鉄道普通列車には「走れメロス号」の愛称がついている。

発車すると、車内アテンダントさんによる案内が始まる。ちょっと津軽弁が入っていたように思うが、問題なく聞き取れる範囲だったので、わたしも耳を傾ける。金木の観光案内マップの配布も行っていたが、私は金木では下車しないのでパス。

太宰治の生家「斜陽館」のある金木では乗客の9割が下車。太宰治ってこんなに人気があるのか!?と思ってしまう。特に、海外からの観光客がこれだけ訪れるあたり、私が思っているよりも太宰治の海外での評価は高いのかもしれない。

ちなみに私は「人間失格」くらいしか読んだことがない…。

金木からは、車内はガラガラとなり、終点の津軽中里に向かう。アテンダントさんに「中里からはどうするのか?」と尋ねられたので、「今別まで行きます」と回答。すると、今別の道の駅で食べられるいまべつ牛をオススメされた。懐具合が許せば、食べてみようかな。

そうこうしていると、アテンダントさん曰く「私鉄最北の駅」津軽中里に到着。確かに北海道にはJRと公営鉄道、第三セクターしかないので、ここ津軽中里が「私鉄最北の駅」となるのだ。

津軽中里駅 「私鉄最北の駅」津軽中里に到着。

津軽中里駅にて、津軽21形気動車 「最北の私鉄」の線路はここまで。


Section2-5:今別へ、バスでショートカット

弘南バス中里駅前~奥津軽いまべつ駅前線 奥津軽いまべつ駅前行:中里駅前 12:10→奥津軽いまべつ駅前 13:10(12:55(15分早着))

津軽中里では、今別に抜けるバスの発車まで55分の待ち時間がある。少し外に出てみたが、吹雪いており、とても町歩きをできる天気ではなさそうなので、駅併設のふれあいセンター的なところで旅行記を書き進める。

津軽中里駅舎 津軽中里駅。昔はスーパーマーケットが併設されていた。今は閉店してふれあいセンター的な施設に。

一角では、地元の老人会的な集まりが歌を歌っていた。津軽鉄道の歌など、なかなか興味深い内容だ。同業者と思われる青年が少し近づくと、その団体に「一緒に歌わないか」と誘われ、一緒に歌っていた。(歌わされていた?)こっちにも「歌わないか?」と誘いが来ないか内心ヒヤヒヤしていたが、PCを開いていたこともあり、声をかけられることはなかった。

12:08頃になってようやくバスが到着。この路線、平均すると1便あたりの乗客が1人らしいが、この日は日曜日とあってか7名ほど乗っていた。

弘南バス、中里駅前~奥津軽いまべつ駅前線 このバスで奥津軽いまべつへ。

私ではとても運転できないような雪道をけっこう高速で飛ばして行く。乗車できるのは中里駅前だけ(他のバス停は降車のみ)ということもあるのだろう。結局、終点の奥津軽いまべつ駅前には15分ほど早着した。ここで昼食にしようと思っていたので、時間が増える分にはありがたいことだ。

1200円の運賃を払って下車。乗車時間の割に運賃が高い気がするが、路線を維持していくためには、このくらいの値段にせざるを得ないのだろうな…。

下車後は、駅からすぐの道の駅「いまべつ半島プラザアスクル」へ。

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レストランに行きメニューを見ると、津軽鉄道アテンダントさんにオススメされたいまべつ牛を使ったメニューが並んでいる。さすがに2500円のステーキには手が出ないが、焼肉定食なら1200円。それならなんとか、ということでこれを注文。

いまべつ牛の焼肉定食 いまべつ牛の焼肉定食。

「普段は地元で消費されてしまいあまり出回らない。」(アテンダントさん談)貴重な肉だけあって、柔らかく、肉の味もしっかりしている。油身もいやな感じが一切ない。非常にご飯が進む一品でした。オススメ。

食後は、ちょっと買い物。母親から所望されていた南部煎餅を購入。青森で買い物できそうなのはここが最後だったので購入したのだが、家まで割れずに持つだろうか…?まあ、割れても食べられないことはないし、大丈夫か。


Section2-6:満を持して北海道上陸

北海道新幹線 超特急はやぶさ13号 新函館北斗行:奥津軽いまべつ 13:47→木古内 14:23

食事と買い物でいい時間になったので、新幹線乗り場に向かう。

奥津軽いまべつ駅の空中通路 奥津軽いまべつ駅の空中通路。結構な高さにある。

みどりの窓口内の特急券券売機で、木古内までの特定特急券を購入。1490円と意外と高い。

ホームはほとんど乗客を想定していないのか、非常に狭い。島式と対向式の違いはあるが、昔の阪神春日野道駅を想起させる。

奥津軽いまべつ駅、発車案内 1本乗り遅れるとかなりダメージの大きい運転間隔である。

ほどなくして列車が到着、乗車。

奥津軽いまべつ駅にて、北海道新幹線E5系 いくぜ!北海道!

空いている席に適当に座った。発車後は10分もしないうちに青函トンネルに突入。乗ってしまうと長い長いトンネルなので、言っちゃ悪いが退屈だ。電波も入らないからスマホをいじることもできないし。

廃止された知内駅のあたりで北海道に上陸。北海道に入ると木古内はすぐそこで、すぐに到着メロディが流れる。思ったよりも多くの人とともに、北海道最初の駅、木古内のホームに降り立った。

(2日目後編へ続く)